SNS医療のカタチTVウラ話

犬と病理医の陽気なおしゃべり、そして大垣書店京都本店・医書ビブリオバトルを盛り上げるオンラインPOP対決!

第17回 はじめての祭りの後で(放送終了後トーク・前編)

 インターネットの片隅のSNSのそのまた片隅でやや偏愛的な人気を獲得しておりました、「犬と病理医」シリーズ、3か月ぶりの一時復活でございます。  2020年8月23日(日)に開催された「SNS医療のカタチTV やさしい医療の世界」、今回はその「反省会」を、犬と、病理医と、主催者おーつか(大塚篤司医師)の3名で実施いたします。今回もおなじみ、居酒屋の隣のブースに座った気分でお楽しみください。  あ、最初に書いておきますが、今回はこれまでのシリーズみたいに「ためになる話」とかはありません。なんというかふわーっとしながらああだこうだ喋っております。マジでリラックス。そして最後にわりと大事な発表があります。チェキラ。

 

【SNSやさしい医療のカタチTV 医療の世界】

グランドオープニング 

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「マスクと体重計と医療の、やさしい入り口はどこですか」

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「患者のホンネ、医者のホンネ」

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「カンブリアナイトから見る、センサー時代のコミュニケーションの可能性」

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「医療と和尚の、あうんの呼吸。」

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【特別企画】

医書ビブリオバトル on POP

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■「放送動画、全部見られました?」

 

 

久しぶりのチャット鼎談です。パスワード忘れてて、ID作り直しました。 お元気ですか皆さん。そうですかそれはなにより。 では本日もどうぞよろしくお願いいたします!!

 

【というわけでお題です】

・お疲れさまでしたー

・強く印象に残ったコマもしくはシーンを挙げてください

・医師4名の「やりたかったこと」と、「実際にやれたこと」のズレの話

・普段のYoutube Liveとの違い、SNS(主に文字コミュニケーション)との違い

・来年どうする?

 

おれもいるぜ。

 

お、こんにちは。どうぞよろしくお願いいたします。

 

よろしくお願いします。

 

あとは大塚先生か。お、きたかな?

 

よろしくおねがいします。

 

どうでもいいけど(今日のチャットルームでの)アカウント名が「たられば」じゃなくて「たられば(犬)」になってるのじわるな。

 

で、だ、いやあ8/23お疲れさまでした。もうすぐ一カ月ですか。

 

はいおつかれさまでした。その節は本当にお世話になりました。

 

準備期間もあっという間だったけど、終わってからもあっという間でした。 ご両名は、あの日の動画、全部見られましたか? 正直ぼくはまだ2/3くらいしか見れてないんですよね。

 

動画自体は見たんですけどコメント欄は見られませんでした(YouTubeに反映されなかった)。

 

たらればさんには本当にお世話になりました。

 

いえいえ、こちらこそ。楽しかったです。 コメント欄、熱かったよねえ。コメント欄は全般的にすごく熱かったんですね。ぼくは当日、Twitterやコメント欄に張り付いていてずっと見ていたんだけど、自分の出ていたセッションだけコメント欄が見れていない。見たい。

 

たしかに、コメント半分くらいしかおぼえてない。

 

西先生と國松先生が、ちぎっては投げちぎっては投げ、だったらしい、という噂を聞いています。

 

 

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■おかざき先生がバッと前に出られて

 

 

ヤンデル先生が音声つながらなかったときはやっぱり焦りました?

 

たぶん世界中でわたしが一番焦ってました。二番目はヤンデル先生かな。

 

ぼくは「焦っている見た目」を強調してコメント欄を燃やそうと思ってがんばりました。

 

こ、このやろう!!

 

おかざき先生がバッと前に出て。

 

そうそうおかざき先生かっこよかった。

 

かなりかっこよかった。

 

いやもうほんとうね、あの時は、おかざき先生のこと拝みそうになりました。これまでどういう修羅場をくぐってくれば、あそこで「じゃあ二人でやりましょう」と言えるのかと。

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判断が早い。あそこはコメント欄でも「うわっすごい」みたいなのがあったはずです。覚えてます

 

あとシャープがぼくに水ドンしたいって言ってた(まずは君がおちつけ、のやつ)ツイートを見て、「よしよし。」って思ってた。

  (※ 当日は、SHARP公式(シャ)、病理医医ヤンデル(ヤ)、編集者たられば(犬)の3名が交代で「SNSやさしい医療のカタチ」公式アカウントを運用しておりました)

 

ディレクターさんがさ、もうね、鉄拳の紙芝居みたいにカンペ出してくるんですよ。「和歌山(高野山の飛鷹全法和尚)もうちょっとでつながります」、「和歌山だめかも」、「札幌いけますあと10分」とかそんな感じで。

 

おお、そんなことが。現場の方々が一番あせっていたのかな。

 

そりゃそうですよね……。現場はたいへんだったでしょう。突貫工事で

 

音声戻ってきてからのヤンデル先生のコメントよかった。山の向こうの死の話。

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あれはまず「たらればさんに1分でまとめてもらう」という無茶振りで自分の精神を落ち着けたかったので、犬には悪いことしましたがぼくは落ち着きましたね。

 

ぼくは京都という盆地に住んでいるから、すごくイメージしやすくかったんですよね。

 

 

■飛鷹和尚が「慈悲とは円環である」と語る背景の掛け軸に「和」

 

 

飛鷹和尚のあのバックの掛け軸、「和」と書かれているんですよね。当日の和尚のお話の内容と重なっていて、あれ、狙っていたんですかね。気づいた時に鳥肌がぶわーーーって立ちました。

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あれ「和」だったんですよね。コメント欄だったかな、後日だったかな、指摘されて「おおー」って思いました。

 

和尚も2秒音声遅れてたんですよね?

 

遅れてましたよね。でも和尚だけまるで遅れていないかのようだった。

 

遠隔地の条件はみんな同じですね。

 

和尚ひとりだけ精神と時の部屋にいましたね。

 

いましたね。

 

ヤンデル先生のあの「盆地の比喩」は、すごくよかったですよ。すごくわかりやすかった。あとおかざき先生の「千年前は医者も僧侶も同業者」という話もすごかった。

 

ヤンデル先生は、いつから盆地のイメージを持っていたの?

 

盆地の比喩の話、いちおう補足しますが(前にもちょっと書いたのですが)、

 

ふむふむ。

 

あれはお犬様を見て決めたことです。以前に、たらればさんがほぼ日のイベントで「枕草子」のことを講演されたときに、「皆さん目を閉じて下さい」と言って、そこから「春はあけぼの、ようようしろくなりゆくやまぎは 少しあかりて……」と朗読をすることで、聴衆に「(枕草子の書かれた舞台である)京都の風景を思い浮かべてもらう」というのをなさったんですね。

 

ほー。

 

ああ、ぼくもあれをやろう、と思いました。京都でやるはずだったイベントだし、京都の中から死を思うイメージにしようと。

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「清少納言は視線の移動(カメラワーク)を使って書く」みたいなことをおっしゃったのがずっと印象にあって、死を語るなら目線を動かそうと思ったのです。

 

あー、やったねーー。「春はあけぼの」は、京都市内(平安京)のど真ん中で日の出を見ると、東山連峰から昇る朝日を見ることになるんですよね。

 

それそれ。あれぼくすごく感動したんですよ

 

その東山連峰の北端が比叡山(つまり北東(艮=うしとら))だという。

 

わー。京都にいるのに病院と家の往復だけで全然景色見てない自分がもったいない。

 

【阿・吽】も京都のイメージあるんですよ、ぼくは。だからなおさら。そして本当は、おかざき先生の「千年前は医師と僧侶が同業者」のくだり、もっともっと深めたかった。錬金術から科学がわかれた、みたいな話で、熱いじゃないですか。

 

 

■「犬→神→仏→ヤ」みたいな連想だった

 

 

オープニングの1時間を削って、みなさんの話の時間を伸ばせばよかったね。

 

いやいやいや、でもさ、おかざき先生がちらっと「たらればがどこを深堀するのか、どこで話を進めるのか」みたいなことをツイートされていてさ、いやーーーー叶うなら全部掘りたかったですよーー! と思ってました。

 

 

わかるw

 

あのメンバー決めたのヤンデル先生でしたっけ?

 

医療と和尚のやつ? そうですよ。

 

すごいね。

 

おかざき先生も名言連発で、「慈悲は、受ける側が【これで幸せになる】と思っちゃいけないのではないか」という話も、めちゃくちゃ面白いじゃないですか。「それは医療も同じでは? 病気が治ったらしあわせになる、と考えるのはやめたほうが準備が整うのでは?」とかさ。

 

そうそう。出演者みなさんが名言連発してたんですよね。

 

それなんてもう医療系マンガだったら3,4巻使ってワンエピソードまるまる溶かして説明するやつじゃん、って思ってなんかもうすごかった。

 

「死は誰も経験したこと無い」ってよく使われる言葉だけど、あの場面で和尚が発言すると聞こえ方がぜんぜん違った

 

あのメンバーの決め方は、とりあえず「犬ありき」で、犬→神→仏 みたいな連想です。たらればさんとおかざき先生の力で決まったようなもんだよ。

 

ここがジレンマなんですけどね、あれはたぶん、「じゃあ3時間やろう」とか、「ならもっと出演者を絞ってやろう」となると、ああいう話は出ないんですよねえ、、、、あの時間で、あのメンバーだから出てきたんじゃないか、、、と思うんだよなあ。。。

 

そうね、そして和尚はすごかったですね……ぼく感染症禍がおちついたら、高野山高祖院に行こうと思っている。

 

 

■文化祭の、出店がぜんぶミシュラン級

 

 

ぼくはもともと(今回のオンラインイベントは)「お祭り」って言ったじゃないですか。

 

言ってたね。

 

「お祭り」で収まらなかったのはすごい良かったと思ってて。終わった後もずっとみんな考え続けてくれたでしょう。

 

言ってましたねー。文化祭。

 

「お祭り」の中に答えがないのよね。

 

出店(でみせ)がミシュランの星付きレストランみたいなのばっかりだったからな。

 

宿題しか出さないイベント

 

あれ、視聴者は疲れただろうなあ。。。

 

視聴者代表として言いますけど疲れましたね。

 

お祭りでもフェスでもエキスポでも文化祭でも、名前はなんでもいいんだけど。終わった後に「たのしかったね」だけじゃ済まないイベントでしたね。

 

 

■「正直なところ、思っていたのとは違いましたね」

 

 

これは振り返り会で一番聞きたかったことなんですけどもさ、今回、(浅生)鴨さんがものすごくがんばってくれたじゃないですか。で、ものすごく大がかりで、ものすごく完成度の高いセッションが連発することになりましたよね。それは結果的に、視聴者にとって間違いなくすばらしいことだと思うんですね。

 

ふむ。

 

そのいっぽうでさ、医師4名(大塚、ほむほむ、けいゆう、ヤンデル)の中で、「思ってたのとちょっと違う…」みたいな感覚はないんですか?

 

どうなの、思ってた人。

 

正直なところ、思っていたのとは違いましたね。

 

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そらそうよねw どこらへんが一番ちがいましたか?

 

これはたぶん、性格の違いでもあると思うんですが、たとえばヤンデル先生ってコンテンツ作り込みますよね。

 

ふむふむ。

 

ぼく結構、ある程度のところで手放しちゃうと言うか。

 

「おまかせします」と。

 

なるほど。

 

想像してたところと違うところにいくことを楽しみに待つ部分があってですね。これたぶん研究者だからだと思うんですけど。

 

なるほどねー。

 

体の中の免疫の反応って想像できないことが多くて、想像するんだけどもっと偉大なんですよ。

 

あ、そういう考え方を「研究者だから」とカテゴライズするのは面白いですねー。思ってたのと違う結果を楽しめたと。

 

はい。ぼくが考えることとは違う面白いものができました。ヤンデル先生はどうなの?

 

どうなの? 

 

 

■「自分の能力評価を下方修正しました」

 

 

ぼくは今回のについては二転三転した情勢でしょうがない部分があるなーってのと、

 

ふむふむ。

 

あとは……自分のしゃべる能力の評価を下方修正しました。

 

わははははは!

 

書くこともそうなんですけど、自分で自分のていたらくを見てると、評価低くせざるを得ないなー。

 

いやーでもそれはでもさー、「大谷翔平のバッティングを見て自分のフォームを修正した」みたいな話じゃないですかね。

 

うまいことを言う。

 

そうそう。土俵を草野球からメジャーリーグに変えた。

 

そうなるとここから先はもう、トレーナーつけるくらいしないと太刀打ちできない気がするなあ。

 

 

■大手の原稿は後回しでも大丈夫です

 

 

全体構成の話に戻るとさ、8/23当日オンエア日の2カ月くらい前かな、大塚先生が鴨さんとこっそり打ち合わせして、鴨さんが全体のディレクションをお願いした日の翌日に、鴨さんからDMが届いて(※確認したら40日前でした)。

 

うむ。

 

「ぶっそうな話があります。打ち合わせしたいので連絡ください」と。 で、青山のネコノス(鴨さんの事務所)へ行ったら、鴨さんから、「今回のイベントの設計図ですっていう、A4で20行くらいメモが書かれた紙を大塚先生から渡されて、これで7時間の生放送をやります、と頼まれました」と。「物騒でしょう」と言うわけです。「そ、、、、、それは物騒ですね。。。」と。

 

物騒だねえ。…こんな水曜どうでしょうみたいな相づちはじめて打ったわ。

 

主犯反省。

 

で、鴨さん、「それと、〇〇社(某大手出版社)と〇〇〇〇〇〇〇(某超大手出版社)の編集者から、原稿を待ってますと言われてます」というので、「あ、それはどっちも大手なので、後回しで大丈夫です、それよりこっちの物騒なほうをなんとかしましょう」と話しました。

 

だいぶ悪いやつがいるな。

 

大手後回し。

 

その時に鴨さんと、「これはある程度【えいやっ】で進めていくしかないね」、「いちいち意思の擦り合わせしていると間に合わないね」と話しました。 だから鴨さんも私も、構成については最初に「こうかな?」と医師チームの思惑を読んだあとは突っ走るしかなくて、で、結果的に「医師チームの意図」と外れてたら、申し訳ないなあ、という思いがあったんですよね。

 

あーそれは別に大丈夫、というかむしろ思惑のふわふわした部分をきっちりカタチにしてくださっていたのではないですかねえ。

 

それならよかったなぁ。

 

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===

 

 相変わらず話が長い犬と病理医、そしてボス大塚。「反省会」はいつ始まるんだ…という話ですが、もしかして反省点は…ない…のか……? もちろんあります。ありまくります。このあと「後編」では特に医師2名がわりと凹んでいる話を読めますので、楽しみにお待ちください。

 それにしても、いやあ、おかざき先生かっこよかったなあ…。

(後編に続く)

 

構成・見出し:たられば

2020年8月23日オンラインイベント #SNS医療のカタチTV (やさしい医療の世界) /© 2020 SNS医療のカタチ/背景画像 Adobe Stock/Happy monkey